亡き人を偲び、心に思うとき、その人への思いが募り、自然と涙がこぼれる。 その涙に、あなたがどれほど大切な存在であったか、そのご縁の深さを感じます。
いま・ここに、わたしたちが生き、生かされているのは、亡くなって旅立っていかれたあの方のおかげかもしれません。 ともに過ごした時間・場所、励まされたことば・叱られたこと・けんかをしたこと・・・、 そのかかえきれない思い出に支えられて、いまの自分があるのかもしれません。
わたしたちの「いのちの根源」は、ご先祖さまです。名前も顔も知らないご先祖さまかもしれませんが、 いのちをいただいたことは、とてもありがたいことなのだと気がつきます。
これまでも・いまも・これからも自分を支えてくださるいまは亡き方へ、いのちの根源であるご先祖さまへの「ありがとう」の思いが、 ご供養のはじまりです。その亡き人が心配しないような、喜んでくださるような生き方をすることが、 亡き人への最大の供養といえましょう。 そして、感謝の気持ちを手向け、自分自身の生き方をふり返る、それが仏さまを供養するということなのです。
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